晴れた日はクロスカブに乗って

さいたまのクロスカブ(JA60)乗りが、行った先や美味しかったもの、地産品などを記録します。

長野県南佐久郡川上村の旅

2023/09/02

 埼玉県は長野県にも接している。秩父市南佐久郡川上村という自治体とだ。秩父の奥に中津川林道というのがあって、かつてはその先の三国峠を越えて直接川上村に入ることができた。当方も過去にオデッセイで越えたことがある。しかし2019年の台風被害のため、今は通れない。従い川上村へ入るためには、佐久か甲府に迂回しなければならない。今回は甲府側へ迂回し、一般車両が通行できる日本一標高の高い峠(2,365m)である大弛峠(おおだるみとうげ)を越えて入ってみよう。というか大弛峠越えがメインかな^^;

 ルートは秩父から140号で甲府へ向かい、途中の山梨市牧岡(ここまでは先週の八ヶ岳と同じルートだ)を右折して乙女湖経由で大弛峠を目指す。川上村へ降りて観光した後、南相木村北相木村を通過、ぶどう峠・志賀坂峠を越えて秩父に戻る、370kmほどのロングライドだ。

 ざっと13時間ほどかかると計算し、家を出たのは午前3時前。朝の秩父路や標高2,000mを超える大弛峠は寒かろうと、シャツ・薄い長袖・半袖Tシャツを着、リアケースにウインドブレーカーも入れて出発。さすがにこの時間は交通はほとんどなく、順調に走れる。秩父へはちょうど2時間で到着。駅近くの牛丼屋さんで朝食をとった。

 牛丼屋さんを出るとだいぶ夜が明けてきていて、青空が広がっている。良かった。

少し曇ってるけど、反対側は青空です

それでも雁坂道を登るとやはり寒く、ウインドブレーカーを着てさらに進む。滝沢ダム手前のループ橋では、駐車場にMy Cubを停めチョッと歩いて橋の上からダムを撮ってみた。のぞくと橋の高さは想像以上で、お尻の穴がすぼまってしまう感覚。早々に切り上げた。

橋の上からの眺めはなかなかです

 車で通ると退屈な雁坂トンネルは、今回は前後に車がいなかったので気楽に走れたが、トラックとかが一緒だったらきっと恐怖を感じてしまうだろう。7km近くを非力な原付二種で走り抜けるのは、それなりの覚悟がいる。抜けてホッとしたところでトイレ休憩だ。

山梨側に料金所があり、チョッと休める広場もあります

 さらに山梨側を「道の駅まきおか」まで下り、大弛越えに備えてガソリンを入れるため、スタンドがオープンする7時まで20分ほど時間を潰す。駅内に小高い丘があり、そこから富士山が良く見えるそうなので寄ってみると、頭のてっぺんだけチラリと見ることができた。

牧岡まで下る途中、3,000kmになりました

駅内の丘から富士山が見えます

 満タンにしたらいよいよ峠越えだ。この辺りはちょうどぶどうの収穫時期で、峠に向かう斜面(南向き)は一面ぶどう畑。

一面のぶどう畑

ここを直進すると本格的な峠道が始まります

その中を登って琴川ダムを過ぎると、本格的な峠道に入る。2速と3速を頻繁に切り替えながらウネウネ登ること15km、8時ちょうどに大弛峠に到着した。峠の広場は無論その手前から路駐の車がびっしり。金峰山甲武信ヶ岳へ登る方が停められるのだろう。

一応エビデンスとして

峠からの眺望はあまり良くありません

 標高が2,365mある割には寒くない。ウインドブレーカーなしでちょうどいい。少し写真を撮りたかったのだが、何しろバイクでさえ停める場所がないほどの混雑なので、トイレにだけ寄って長野側、すなわち川上村に下りることにした。

 山梨側はきれいに舗装されていた道路が、長野側はいきなりのダート。峠付近はそれでも走りやすかったのだが、少し下りると大小の石がゴロゴロ転がる路面になる。すべての石が浮石で、前輪が乗ればガクッと動いてタイヤが振られる。なるべくシートの前方に跨り、両足をやじろべえのようにしてバランスをとる。フットブレーキは全く使えず、1速で下る。数メートル先の路面を見てラインを決めるのだが、そのラインに乗せるのさえ難しい。ところどころ少し落ち着いた路面になると、自然にフーッと大きなため息が出てしまう。そのぐらい緊張の連続なのだ。先人たちのYouTubeを笑って見ていたが、このすさまじさは実際に走らないとわからない。

かなり路面状態の良い場所で停め、写真撮りました

 下りるにつれて落ち着いた路面が多くなるものの、9kmのダートを終えるのに45分かかった。途中オフロードバイク4台と、チェロキー、スズキジムニー各1台とすれ違った。普通の乗用車では絶対に通れない道路、終わった時は心底ホッとしたが、しばらく経つとまた走りたくなるかも。

 峠下から川上村中心部へ続く道はきれいな舗装道路、天国^^v 両側に広がる畑はレタス畑だそう。川上村は村全体が標高1,000mを超えていて、その冷涼な気候がレタス栽培に適しているのだそうだ。畑の脇には色とりどりの花も植えられていて、気持ちがスーッと和んでいく。来てよかった。

花と畑のコントラストがきれいです

村名標にも花が植えてあります

 お土産はNana’Sという地元スーパーに寄ってみた。このスーパー、吹き抜けの2階があって、そこで買ったものを食べたりもできるオシャレなお店だ。下でお弁当を買って2階で食べれば、美味しくてリーズナブルなランチになる。今回はまだ10時前なのでお土産だけ探した。

なかなか楽しめるスーパーでした

野菜や味噌に地場産のものを見かけたが、その他の商品はナショナルブランドが多い。今日は長丁場なので保冷バッグを持参しておらず、先週も長野ブランド品を購入していることから、選んだのはワサビ入りの「八味」なる唐辛子。バッグにポンと入れて帰路につくことに。

 ここからは南相木村北相木村を通りぶどう峠を越え、上野村から小鹿野秩父を経由して帰るだけ。山道が続くが、大弛のようなことはなく普通に走れるはず。

 南相木村に続く道を登りながら振り向くと川上村、深い山間にレタス畑が広がり、米とは違ったとてもやさしい風景を見せてくれている。1週間じゃ長いけど、2-3日なら何もしないでのんびり過ごしに来てみたい、そんな雰囲気の村であった。

斜面にレタス畑が広がっています

 川上村を10時に出てぶどう峠まで45分、上野村へ下りると11時、腹が減ってきた。

長野からぶどう峠を越えます

峠を下り切ったところにある「川の駅上野」に寄ると、「きのこカレー中盛り 600円」が目に入ったので注文。シイタケやキクラゲが入った中辛のカレーで、そこそこ美味しく頂けた。

キクラゲの歯応えが良かった

 ここから標高がさらに下がるので、トイレで一番下のシャツを脱ぎ、長袖シャツとTシャツの2枚に減らして出発、秩父へ向かう。

本日最後の峠越え、志賀坂峠です

小鹿野まで来ると、自宅までまだ90kmもあるのになんだかほぼほぼ戻ってきたような気分になる。

 この後はいつもの道をたどるだけ。背中に当たる陽の暑さに辟易しながら秩父・日高・川越を抜け、浦和のスタンドでガソリンを補給し、無事家に着くことができた。

 2時50分出発で15時半帰着、377.7kmの旅だった。

 帰りは秩父辺りから、さすがに尻も痛くなってきた。川上村では三国峠まで登って、通行止めの柵を見てみようかとも思ったが、行かなくてよかった。まぁ場所や季節を選べば300km超のツーリングがさほど苦にならないことがわかったし、何より峠はやはり楽しい。隣接市区町村制覇の旅は、パスハンティングの旅になるね、こりゃ。

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AURA納車

2023/08/28

 朝5時、My DS3を洗車した。AURAの納車は今日11時、My DS3は6時間後には他人のDS3になる。

 いつものように水をぶっかけてシャンプーで洗い、ホイールも洗い残しがないよう奥までスポンジを突っ込む。再度水をぶっかけて洗剤を落とし、ウェスで拭き上げた。車内も拭いてバキュームかけて、まぁ恥ずかしくない程度にきれいにした。荷物は昨日のうちに全て出しているので、車内の印象はガランとしたものになった。自宅に戻り書類関係を整え、準備完了。

HN01エンジン 3気筒の元気あふれるターボです

Darkside専用のマットで凹凸のある塗装、素晴らしい

こんなところにもDSのマークが入ってオシャレ

十分なバケットタイプのレザーシートと小径太目のステアリング

 11時過ぎ、日産のディーラーに到着。エントランスにMy AURAが停めてあるのが見える。駐車場にMy DS3を停め、最後の写真を撮る。4年6か月、25,277km、事故も故障もなく、よく走ってくれた。スペシャリティ感あふれるデザインも、シッカリした走りも、本当に好きだよ。チョッとセンチになりながらドアミラーに手を添え、「ありがとう」と小声で伝えた。

 室内に移り営業担当と書類を確かめ、その後車の説明を聞くが、これは使ってみないと覚えられないだろう。最後に小さなブーケをもらい、My DS3とMy AURAを並べて写真を撮り、引き渡しが完了した。

ホントの最後の1枚、新旧並べてです

 My AURAの印象、まずはRECAROにして良かった。DS3もバケット形状のシートだったが、RECAROは肩近くまで包んでくれるデザイン、本当にしっくりくる。世界中で高い評価を得ているのが納得できる。気になっていたヒップポイントは思っていたほど低くなく、見切りも悪くない。コクピットの包まれ感が高く、運転が楽しめそうだ。赤いシートベルトも特別感がある。

 足のセッティングもそれほど固くない。DS3で「ゴクッ」と感じた道路の段差が「コッ」程度に収まっている。今までの308やDS3よりもずっとソフトに感じる。そして曲がり角では、鼻先がスッと向きを変えるのだ。モーターの出足も滑らか。ガソリン車のシフトアップをはさむ多段加速と異なり、アクセルを踏み込んだ分だけスーッとリニアに伸びていく。面白い。

 フランス車から離れるのは寂しい気持ちがある。その分これからこのMy AURAを、存分に楽しんでゆこう。

(後日談)

 11月にネットを見ていて、元My DS3が岡山のDSオートモビルで売られているのを見つけた。シトロエンのお店で初めて見た時のように、室内に展示されている。

愛しのDS3 Darkside いいオーナーに巡り合わんことを!

ODOは25,283km、5kmほど走っていた。どんな風にして岡山まで行ったのかは知る由もないが、DSのお店で売られいたのはチョッと嬉しい。いいオーナーに巡り合ってくれることを祈る。

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八ヶ岳 Final Visit

2023/08/26-27

 八ヶ岳に、脱サラした友人が営むペンションがある。子供たちが小学生だった頃は、夏の終わりに毎年のようにお世話になった宿だ。昨年12月に娘夫婦と一緒に伺うと、今年中には閉じてしまうとのこと。閉じられる前にもう一度、娘夫婦と伺うことにした。

 ペンションのある原村は、さいたまからのアクセスがあまり良くない。中央道を行くか佐久から麦草峠を越えるか、あるいは秩父から甲府もしくは小海へ抜けるか… まぁ秩父でお昼を食べながら考えよう。

 家を8時に出発、流れは悪くなく、国道299号の久保交差点へはMy Cubとほぼ変わらぬ2時間弱で到着。その後も順調で、秩父に2時間半で到着できた。市役所近くの蕎麦屋で肉汁つけそばを頂くと11時過ぎ。

秩父市役所そばの山寿さん 10時半オープンなのはありがたい

肉汁つけそば 十割蕎麦大盛り+肉ダブル 美味しかったよ

さすがに小海方面へ抜けたら待ち合わせに間に合わなそうなので、甲府からの高速利用に決めた。

 甲府まで約80kmのワインディングが続くこの国道140号線、通称雁坂道を通るのは、多分25年くらい前に子供たち&嫁の両親と一緒にドライブに行って以来だと思う。

 走ってみるとMy DS3、改めて足元がシッカリしているし、シートのホールド性が高い車だと感じる。コーナーでのロールも少ない。コーナー出口でギア選択が高めで加速がもたつく場面はある。しかしDレンジで車におまかせするのではなく、自分でギアを選べばそのようなことはないのだ。この辺り、次のNISMOのモーターがどのような反応をするのか楽しみだ。

 富士見町にあるカゴメの野菜ジュース工場で娘夫婦と待ち合わせ、野菜が足りているかどうかをチェックしてくれる機械で遊んだ後、燻製屋さんでチーズやサーモンの燻製を買ってペンションに入った。ちなみに野菜充実度、誰も12点満点の半分に達しなかった。ホントかな。ぜひビーガンの人にチャレンジして欲しい。

事前申し込みで奥に見える工場の見学もできる

 友人のペンションはイタリア料理とワインが売り。ディナーの前菜盛り合わせはシイタケのソテーとイカフリットが旨い。

野菜のアイオリソースも素敵です ワインが進む進む

これだけでワイン2本目に突入。パスタは季節を感じるポルチーニ、その後みずみずしいサラダとメインがサーブされる。

 当方のメインは佐助豚のグリル、うま味が濃くおいしい豚だ。

ボリュームある肉塊、見てるだけで旨いのが伝わってくる

他の人のもちょっとずつ味見させてもらうと、娘のビーフカツがとてもクリスピーで旨い。これが今日の当たりメニューだな。そして食べ終わる頃には、ワインが4本空いていた。

 ドルチェとコーヒーを楽しんだ後、さらにグラッパなどを頂きながら話し、結局11時過ぎに部屋に戻った。

 翌朝、焼き立てのクロワッサンとフレッシュな野菜が美味しい朝食を頂き、多分もう客として会うことはないであろうオーナーに挨拶してペンションを出た。

クロワッサンとコーヒーも美味しいです

 すぐ近くの産直ショップで野菜を買おうと立ち寄ると、県外ナンバーの車がひしめいている混みようだ。トマトやパプリカ、お蕎麦などを購入し、さらに甲斐大泉駅近くのハム屋でアイスバインを購入。スライスするかポトフのように煮て食べるとあるので、他の食べ方はないのか聞くと、とても驚いた顔をしていた。なんでだろう? 当方、多分袋ごと湯煎して、ザワークラウトを添えて食うことになるのだと思う。

「ハム日和」さん 店内の装飾も豚いっぱい^^

 さらに国道20号線を南下し、甲斐市ほうとう屋さんでランチ。

数店の店舗を構えて、地元では有名店だそう

当方、ほうとうは食わず嫌いなので「鶏もつ煮定食」をオーダー。出てきたのは鶏もつを甘辛く濃く煮たもので、想像していた濃い味噌汁状のものとは違っていた。しかし考えてみれば山梨は、このタイプの鶏もつ煮が郷土食、納得して食べてみるとレバやハツの歯応えが良く、ご飯の進む一品だった。

鶏もつ煮は日本酒に合いそう

 今日のメインのサントリー登美の丘ワイナリーに寄り、バスで丘の頂上へ連れて行ってもらう。

バスに乗って山頂へ向かいます

富士山は雲の中で見えなかったが、甲府盆地を一望でき、南アルプスの山々がその向こうに見え、とても気持ちのいいワイナリーだった。

山頂のテラスからの気持ち良い眺望 ぶどうもいっぱい実ってます

最後に富士山の全容がチラリと

売っているワインはチトお高目なので、アンケートに答えるともらえる添え紙セットだけ頂いて帰路につくことにした。娘夫婦ともここで別れ、当方は往路と同じく雁坂道をたどって秩父へ向かった。最後に秩父市内のコンビニで休憩を取り、ついでに世界の豚味噌徳用品も購入することができた。

 ワイナリーを2時半に出てさいたまへは7時半、下道だけだが5時間で着くことができた。往路247km、復路224km、合計471kmの旅。距離も内容もワインもお土産も、どれも盛りだくさんで充実の旅だった。

 そしてこの旅は、My DS3で行く最後の旅でもあった。帰った翌日はMy AURAを迎える日。My DS3とのお別れの日なのだ。最後に一緒に旅ができて本当に良かった。

 ディーラー登録の未使用車だったMy DS3、4年半で25,250kmのお付き合いだった。限定のマット塗装も黒のホイールも、ドアハンドルの装飾もホールド性の高いシートも、3気筒の元気なエンジンも、どれも好きだったよ。

 今回の旅、途中の雨でだいぶ汚れたので、明日朝一番に洗車することにしよう。

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富士見市&ふじみ野市の旅

2023/08/12

 池袋から東武東上線に乗ってふじみ野駅で降りると、そこはふじみ野市ではなくて富士見市だ。しかし線路に沿って北でも南でも100mほども歩けばふじみ野市。複雑だ。

 地図を見ると富士見市が、「ふじみ野駅は渡さねぇ」と腕を伸ばして駅を握ったような形でふじみ野市に食い込んでいる。どうも平成の大合併の時、上福岡市大井町三芳町富士見市が合併してふじみ野市になることを探ったものの住民投票で否決され、上福岡市大井町だけが合併してふじみ野市を名乗り、三芳町は唯我独尊を歩み、結果富士見市が一人取り残され、駅にだけ合併後の新市名が残った。そんな経緯らしい。

 これはきっと富士見市民とふじみ野市民の間に確執が残り、市境を越えようとする者には徹底した取り調べが行われているのではないかと心配になってしまう。確認してこよう。

 両市を袈裟懸けに切るように走るのは旧富士見川越有料道路。今は国道254号の一部となっていて、志木まで伸びている。これを使えば便利なのだが交通量の多い2車線道なので面白くない。もう少し西側に東武東上線と並行する県道があるので、それを走ってみよう。

 北浦和から浦所線を西進、少しだけ志木市を通り富士見市へ入る。

浦所線で富士見市

その先、東上線のガード手前を右折すれば県道だ。

 県道に入ると、その雰囲気にグッと生活感が感じられるようになる。昔の街道だったのか道は緩やかなカーブが続き、意外に起伏もある。両市を通る鉄道は東武東上線で、駅の周辺こそビルやマンションが建つものの、大規模な建物は少ない。

ふじみ野駅は急行やTJライナーの停車駅、さすがに大規模

少し離れれば新旧の戸建てが多くなる。なんて柔らかい印象の町なんだろう。

 県道を北上し、ふじみ野市役所に立ち寄る。できたばかりなのかな、窓の木の柵がやはり柔らかい印象を与える建物だ。

すこ~しだけど、安曇野市役所に似た雰囲気

すぐ裏には大きなイオンモールがあり、買い物客の車で賑わっている。

 次に旧有料道路に沿って南下し、富士見市役所にも寄ってみた。正面入り口上部に彫られた、富士見市の市章が印象的。

チョッとデザインに古さが感じられる?

そしてすぐ隣には、やはり大規模モールのららぽーとがある。

 両市とも大きな土地を確保しにくい駅近ではなく、車でのアクセスが良い旧有料道路そばに市役所を構え、大規模モールを誘致しているのは面白い。

 行ってみると富士見市ふじみ野市、同じような形で発展してきた様子がうかがえ、街には柔らかな雰囲気があふれ、もちろん市境での取り締まりなど全くない。

市境には市名標があるだけで、もちろん行き来自由

 日中の暑さが厳しいので今回も現地飯のない旅となったが、これまで訪ねたどの市よりも柔らかさを感じられる街だった。

 行って見てみれば、やはり感じ方が違うよね^^

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比企郡ときがわ町の旅

2023/07/29

 暑い。何をしてても暑い。

 「高石ともやとザ・ナターシャー・セブン」の古いアルバムに、笠木透作詞・作曲の「私の子どもたちへ」という歌があって、その歌い出しは

「生きている鳥たちが生きて飛びまわる空を あなたに残しておいてやれるだろうか 父さんは」

というものだった。

 当時は高校から大学くらいかな、まぁボンヤリしながら聞いていたのだが、まさかこれほど現実味を帯びてくることになるとは想像もしなかった。グレタ・トゥーンベリさんが我々大人たちを厳しく責めるのも当然なのだ。と言いながらMy Cubに乗っているのだが…

 少しは涼しいかもしれぬということで、今回はときがわ町へ行ってみる。ルートは日高から299号に入り、吾野から奥武蔵グリーンラインを縦走し、堂平天文台から山を下りつつときがわ町を横断してみよう。

 あまり暑い中を走らずに済むよう、出発は5時半だ。

 日高の久保交差点を右折し299号に入ると格段に流れは良くなり、富山時代、飛騨へ向かう国道41号線を走っているような気分になる。吾野トンネル出口を右折すれば、ときがわ町まで25kmのトレイルが始まる。

 My Cubの粘り強いエンジンでも2速まで落とさないと登れないような坂道が続き、どんどん標高が高くなる。両脇の木々も緑濃く、空気がしっとり、ひんやりしてきて気持ちが良い。

朝のしっとり、ひんやりした空気を味わって登ります

この奥武蔵グリーンラインロードバイクに乗っていた頃、時々正丸峠から登ったコースだが、当時はよくこの坂を自転車で登ったものだと思う。実際走ってみると、バイクよりも自転車の数が多い。

 顔振峠から縦走が始まり、刈場坂峠から先がときがわ町だ。

正丸トンネルから登り切ったところが刈場坂峠

ロードバイク時代、ここまで自転車で来たものでした

3速くらいのギアでゆっくり走り、堂平天文台で景色を眺める。残念ながら空気がもやっていて、あまり遠くは見通せなかった。途中追い越してきた自転車の人たちも次々に到着し、チョッと話す。桶川とか行田とかから登ってこられたそうで、中には中東から建デポの工場に出稼ぎに来ている人もいらっしゃった。8万円のバイクで登ってきたそうで、その頑張りに頭が下がる。

まだ8時過ぎなのに、日が当たると暑いです

 ここからはもう下るだけ。途中、都幾川大正14年(1925年)に架けられた「滝の鼻橋」に寄る。

キレイな橋だと思います。装飾がオシャレ

軽自動車も通れなさそうな幅の小さな橋だが、鉄骨がリベットでしっかりと組まれ、橋の名札の装飾もモダンで、さぞ当時は遠くからも見に来た方がいらっしゃったのだろうと思われた。

 ついでにときがわ町の玄関となる八高線の明覚駅に寄ってみた。八角形のログハウス風の駅舎が良い雰囲気。内部も高いドームになっていて、心なしか通る風が涼しく感じられた。

駅のドーム、木造りで良い雰囲気

 お土産は「木の村物産館」で、ときがわ産の野菜や納豆を購入。時間が早くて今回も地元食堂には寄らなかったが、山道を堪能できた良いツーリングだった。

ときがわ産の野菜たち、美味しそうです^^

 最後は鴻巣から帰るつもりだったが、間違って国道254号線に入ってしまった。戻るのも面倒なので川越まで2車線道を走り、小仙波近くの舎鈴自販でチャーシューを購入。お金セーブのため家の近くのほっともっとののり弁を本日のランチとし、6時間のツーリングを終えた。

 ときがわ町、さすがに自然の多い町だった。山道がホント、気持ちいい。あの辺りは林道が複雑に入り混じっているので、それらをいろいろ走ってみたら楽しいと思う。

 大きく深呼吸のできた、ホッとするツーリングだった。

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北本市の旅

2023/07/15

 Post-DSや帰省、DS3のリコールなどで4週間乗っていなかった。ほぼ1か月振りのツーリングだ。

 前回の桶川市の旅で、「(桶川市の)北隣の北本市を含め、あまり目立たない市に感じてしまう」と記した。今日の行き先はくじで決めたのだが、その北本市が当たってしまった。目立たない市(?)への旅2連荘、北本市の旅だ。

お邪魔しま~す

 北本市は東側を国道17号バイパスとJR高崎線が通っているので開発が進んでいる一方、西側は自然や史跡の残る、穏やかな雰囲気らしい。従いまずは西側の自然観察公園裏を通る旧鎌倉街道に行ってみよう。

 この旧鎌倉街道は、浦和から中山道と並行して荒川沿いに設置され、中山道の補助的な役割をしていた、と市の設置した案内板に書いてあった。今はその面影は薄く、ところどころに案内板とその雰囲気を残す舗道が点在するのみ。

史跡の案内板、新しく、文字もかすれていない◎

趣ある小径、旧鎌倉街道

 街道なので南北両隣の市も通過しているはずなのだが、南の桶川市でも北の鴻巣市でもそのような案内に気づくことはなかった。北本市が積極的にPRしているのだと思う。

 またその街道沿いに戦国時代の築城と伝えられる石戸城の跡もあるが、これは発掘後特に手入れされていないのだろうか、城跡までの小径が残るだけであった。

案内板によるとこの辺りは城郭内だが、小径は行き止まりだった

 しかしそういう史跡を伝える姿は良い事だと思う。チョッと当時の人々の気持ちを想像してその道を通るのは、趣があって楽しい。

 さてお土産タイム。17号バイパス沿いの桜国屋なる産直ショップに寄る。なかなか人気らしく、40-50台ほど入る駐車場は、空き待ちの車が何台か… その点My Cubは店舗入り口真ん前に停めることができる^^v

 当方は万願寺唐辛子、キュウリ、枝豆、さらに北本特産のトマトを購入した。トマトはサラダに入れ、キュウリと枝豆はミョウガと和え、唐辛子はナスと油炒めにした。夏野菜はどれも美味しい!

よく見たら精肉店鴻巣市だったし、キュウリも鴻巣市産だった…orz

北本トマト、特にガーネット色のが甘い!

甘み濃い枝豆でした

 さらに駅に近い精肉店に寄り、「さいたま麦豚」のロースを切ってもらう。Googleでの評価が高い店、ソテーにするのが楽しみだ。

 ランチも市内で、と考えたが、産直と精肉とでそこそこお金を使ったので、今回も市内ランチは省略。帰ってから嫁と一緒に食うことにした。

 北本市。目立たない市と思っていたがそんなことはない。行ってみると桶川に負けない優しさを感じる町だったし、やはり歴史を大切にし、先人への敬意を持ち続けていることが伝わってくる町だった。

 埼玉県全市区町村制覇の旅、どんどん面白くなってきてるぞ^^

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Post-DS3

2023/07/09

 オーラを買った。DS3から乗り換えだ。DS3、もう2年は乗るつもりでいたが、いろいろ考えて9月の車検は通さずに買い替えを決めた。

AURA NISMOのカタログから

 先月から候補を探し始め、先週・先々週はディーラーをまわった(従いMy Cubには乗れていない…)。

 絞り込んだ候補はPeugeot 208 GT、Renault Lutecia、それに日産オーラだ。

 Lutecia。赤の塗色が美しく、かつ力強いエクステリア。ハイブリッドの加速感やアクセルオフ時の減速感も好ましい。市街地ならワンペダルで運転できそう。内装の白のアクセントがフランス車っぽくってオシャレ。しかし、アームレストがないのとシフトレバーが旧態然としたデザインなのは、どうも頂けない。

 208 GT。308からDS3と、12年の付き合いがあるディーラーゆえ気心は知れている。デザインは3車のなかで一番カッコいい。ものすごく好み。コクピットに座ると、小径のハンドルやドライバーを包み込むようなインテリアが車との一体感を感じさせ、ドライブへの期待感を高めてくれる。運転が楽しそう。ところが試乗時、緩やかな登坂でフルスロットルしてみたら、あら、チョッと非力かも? DS3はバッチリついてくるよ。8速ATが少し低めの回転を選ばせてる? これ大丈夫かな…う~ん。デザインは大好きなんだけど燃費はDS3と同じだろうし、点検や車検のたびに大きい金額出るし、やっぱ国産車かなぁ…

 オーラ。WEBで見る赤がきれいなので期待して行くも、展示してある実車を見るとのっぺりした暗い感じの赤。嫁が即「ない」と。

 この店の試乗車はNISMO、そちらも見せてもらう。色は黒。精悍な顔つきや赤のラインで引き締められたボディは展示車のAURAとは別物。嫁もこれなら悪くない、と。実際に運転してみるとモーターならではのリニア感、剛性の高さ、嫌みなく伝わってくる路面情報、そして上質かつスポーティーな仕上げの内装。どれもいい。さらに嫁が赤のアクセントの入るRECAROシートにしようという。標準シートより〇十万円も高いのに! もちろん当方に異存はない。DS3も買取店が提示した金額の90%ほどで下取ってくれ、かつ納車(9月後半になるらしい)まで乗り続けて良いという。値引きもRECAROシートがオマケになるぐらいまで頑張ってくれたので、これに決めた。

 Peugeot 308からDS3と12年フランス車に乗った。308に初めて乗った時に驚いた接地感、156PSを絞り出し、1,400rpmから最大トルクを生むターボエンジンの力強さ、サンルーフで明るい室内をシックにまとめるレザーのインテリアやシート、「ピッコッ、ピッコッ」と音が可愛いウインカー。当方にフランス車って楽しいでしょ、と教えてくれた先生だった。

特にお尻の形が大好きでした

 DS3 Darkside。ディーラーのショールームで初めて見た時にビビッときた衝撃。

日本では60台限定というマットの塗装が素晴らしかった

マットのザラリとした、まさにDarksideという言葉を具現化させた塗装と、上品にまとめられた内装とのコントラスト。ドアハンドルの3Dプリンタによるチタンの装飾もとてもオシャレ。

なんてオシャレ…

308に比べ小柄な分ホールド性の高いシート、3気筒で少し振動が強いものの、90km/hrから一気に140km/hrまで加速してくれるHN01エンジン。使い勝手はイマイチだけど、スペシャリティ感ある3ドア。誰も乗っていない一台に乗り込む時のワクワク感は、今も全くあせていない。

 フランス車との生活を終えるのは、正直さみしい。中学校の卒業式で、別の高校に進学する友達と最後の挨拶を交わした時に似た感情。60代半ばにさしかかり、新しいパートナーと大人のドライブを楽しむのが、308・DS3への恩返しになるんだと思う。

 ありがとう、308、そしてDS3。

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