2023/07/29
暑い。何をしてても暑い。
「高石ともやとザ・ナターシャー・セブン」の古いアルバムに、笠木透作詞・作曲の「私の子どもたちへ」という歌があって、その歌い出しは
「生きている鳥たちが生きて飛びまわる空を あなたに残しておいてやれるだろうか 父さんは」
というものだった。
当時は高校から大学くらいかな、まぁボンヤリしながら聞いていたのだが、まさかこれほど現実味を帯びてくることになるとは想像もしなかった。グレタ・トゥーンベリさんが我々大人たちを厳しく責めるのも当然なのだ。と言いながらMy Cubに乗っているのだが…
少しは涼しいかもしれぬということで、今回はときがわ町へ行ってみる。ルートは日高から299号に入り、吾野から奥武蔵グリーンラインを縦走し、堂平天文台から山を下りつつときがわ町を横断してみよう。
あまり暑い中を走らずに済むよう、出発は5時半だ。
日高の久保交差点を右折し299号に入ると格段に流れは良くなり、富山時代、飛騨へ向かう国道41号線を走っているような気分になる。吾野トンネル出口を右折すれば、ときがわ町まで25kmのトレイルが始まる。
My Cubの粘り強いエンジンでも2速まで落とさないと登れないような坂道が続き、どんどん標高が高くなる。両脇の木々も緑濃く、空気がしっとり、ひんやりしてきて気持ちが良い。
この奥武蔵グリーンラインはロードバイクに乗っていた頃、時々正丸峠から登ったコースだが、当時はよくこの坂を自転車で登ったものだと思う。実際走ってみると、バイクよりも自転車の数が多い。
3速くらいのギアでゆっくり走り、堂平天文台で景色を眺める。残念ながら空気がもやっていて、あまり遠くは見通せなかった。途中追い越してきた自転車の人たちも次々に到着し、チョッと話す。桶川とか行田とかから登ってこられたそうで、中には中東から建デポの工場に出稼ぎに来ている人もいらっしゃった。8万円のバイクで登ってきたそうで、その頑張りに頭が下がる。
ここからはもう下るだけ。途中、都幾川に大正14年(1925年)に架けられた「滝の鼻橋」に寄る。
軽自動車も通れなさそうな幅の小さな橋だが、鉄骨がリベットでしっかりと組まれ、橋の名札の装飾もモダンで、さぞ当時は遠くからも見に来た方がいらっしゃったのだろうと思われた。
ついでにときがわ町の玄関となる八高線の明覚駅に寄ってみた。八角形のログハウス風の駅舎が良い雰囲気。内部も高いドームになっていて、心なしか通る風が涼しく感じられた。
お土産は「木の村物産館」で、ときがわ産の野菜や納豆を購入。時間が早くて今回も地元食堂には寄らなかったが、山道を堪能できた良いツーリングだった。
最後は鴻巣から帰るつもりだったが、間違って国道254号線に入ってしまった。戻るのも面倒なので川越まで2車線道を走り、小仙波近くの舎鈴自販でチャーシューを購入。お金セーブのため家の近くのほっともっとののり弁を本日のランチとし、6時間のツーリングを終えた。
ときがわ町、さすがに自然の多い町だった。山道がホント、気持ちいい。あの辺りは林道が複雑に入り混じっているので、それらをいろいろ走ってみたら楽しいと思う。
大きく深呼吸のできた、ホッとするツーリングだった。
AN061 SS025 0520-1130 1517