2023/10/23-29
スペインのバルセロナに行ってきた。調べてみると最後にヨーロッパに行ったのは2016年で、やはりバルセロナだった。その後はミャンマーとかベトナムとか東南アジアに仕事が移ったし、2020年以降はコロナで海外出張とは無縁だった。
7年振りのヨーロッパ、美味しいチョコレートと、せっかくバルセロナに行くのだからぜひバカラオを食いたいなぁと思いながら飛行機に乗った。
新しい会社はプレミアムエコノミーに乗せてくれる。JALのパリ経由往復で52万円強。コロナ前ならビジネスでもお釣りがくるほどの値段にびっくり!
またロシアのウクライナ侵攻でシベリア上空を飛べなくなったので、往路はアラスカからグリーンランドを経由するルート、帰路は中央アジアからヒマラヤ近辺を通過する南寄りのルートとなり、従来よりもそれぞれ1-2時間フライトが長くなる。14時間を超えるフライトはさすがに疲れる…
現地ではまず3日間の仕事をこなした。4日目はホテルの部屋でレポート作成し、お昼はアジア飯を食いたくなったので近くの韓国料理店でユッケジャン定食を食った。やはり白飯は旨い^^
午後は近所を散歩。
バルセロナ中心街には大小の市場が多数あって、鮮魚や肉を扱うお店が多い。ハモンセラーノやバカラオがとても旨そうなのだが、20時間以上保冷のままで持ち帰ることができないのであきらめるしかない(そもそも肉類は持ち帰り禁止)。
定番のチョコレートと、たまたま入ったブティックで見つけたラフな上着(€100)をお土産とした。
現地での夕飯は客と一緒だ。皆さんやはりスペイン飯を食べようとおっしゃる。もちろん当方異存なしだ。
現地で外せないのはやはり生ハム。熟成した豚もも肉からは芳醇な香りが漂い、透明感のある身はまるで鉱物から切り出されたようだ。カヴァの炭酸が口中の脂を中和させてくれ、いくらでも食べ、飲めてしまう。
またオリーブはピクルスや塩漬けで提供され、気軽なおつまみとしてポイッと食べられ、いい箸休めになる。
当方が期待していたバカラオ、最初は焼いたものをトマトのソースで頂いた。身は厚く柔らかく、ほんのり塩味を感じる。これをソースと一緒に頂けば、ソースの酸味が身の甘さを引き立てるように感じられ、上品な一皿になっている。日本でも品質の良い甘塩のタラを入手できれば、近いものが作れるかもしれない。
別の日に頂いたのは、英語メニューに「タラとトマトのサラダ」と書いてあったもの。これ、一口大に切った生(?)のタラの身にニンニクとトマトのすりおろしを載せ、オリーブオイルをかけたカルパッチョ。タラが生だったのかどうかはわからない。でも食感は生。ムチッとした歯応えが何とも言えない。昔富山で食べたオコゼの刺身のような感触だ。これをカルパッチョで食うのだからたまらない。ワインがグイッと空いてしまう。スペインに来なければ、バカラオを知らなければ食べられない一品だろう。
パエーリャは、日本のスーパーで買うパエーリャミックスで作ったものと大きくは変わらない。それだけミックスが良く作られているのだと思う。それでも本場シーフードのパエーリャはさすがに美味しかった。
片道20時間ほどもかかるのは楽ではないが、行けばその町が迎えてくれる。そこに吹く風や日差し、ワインや食べ物を味わえる。仕事とはいえ丸々一週間、しかも久しぶりのヨーロッパで、公私とも充実の出張だった。
AN068 OT003