晴れた日はクロスカブに乗って

さいたまのクロスカブ(JA60)乗りが、行った先や美味しかったもの、地産品などを記録します。

所沢市の旅

2023/04/09

 少々古いデータではあるが、2013年の地域交通年報によれば埼玉は、単位面積当たりの鉄道営業キロ数が大阪・東京・神奈川に次いで4位、私鉄の多いイメージのある愛知や福岡を上回り、そこそこ鉄道網の充実した自治体なのだ。JR東日本は無論、西武鉄道東武鉄道が頑張っている。

 考えてみればJRは沿線に浦和・大宮・熊谷などの主要都市を持ち、西武は所沢や秩父の県西部を制し、東武はその間隙を縫って春日部・川越・小川町などを網羅しているイメージだ。

 そこで今回は西武鉄道の本拠地、所沢市に行ってみることにした。

ケヤキの若葉で読めない…

 国道463号線、通称浦所線は片側2車線の大通りゆえこれを避け、志木街道でアプローチする。すでに桜は散って、ケヤキの若葉が萌え始めている。青空に若い緑が映える。

若葉が青空に映える

 まず目指したのは西武新宿線航空公園駅。所沢には日本で最初の飛行場が設置されたのだそうで、公園や博物館など航空関係の施設が整備されている。駅前には1997年までエアーニッポンで飛んでいたYS-11も置かれている。

YS-11には乗ったことはないと思う

ざらしの割にはきれいに掃除されていて、隠居してもおしゃれに過ごすご老人が、カフェの前を歩く少年を目を細めて眺めているような、そんな雰囲気を醸し出している。見ていて飽きない。

 次は所沢通信基地に向かう。公園駅からすぐだ。東西500-600m、南北は1kmを超えるような敷地がフェンスで囲まれ、WARNINGと書かれた警告板が通る人を威圧する。

写真を撮るのに緊張してしまう

高指向性のLPアンテナと言うそう

中には異様な形をしたアンテナがいくつも並び、緑の多かった公園付近とは異なり人々を拒絶する。アメリカなしに国を守れない、日本の一つの姿だ。

 気を取り直してお土産タイム。本格ドイツ料理の店ゼーホフだ。店内には数えきれないほどの種類のハム・ソーセージやザワークラウトが並ぶ。当方はビーフジャーキーと、ドイツ出張時の朝食でお世話になったロールパンを買った。ジャーキーは夕食に、パンは月曜のランチに頂こう。

ジャーキーはビールにもワインにも パンはハムを挟んでランチに

 帰路、埼玉県民なら一度は入ったことがあるであろう「山田うどん」本社に併設された本店に寄った。

本社建屋1Fが本店になっています

そう、山田うどんは所沢が発祥の地なのだ。本店だけの特別メニューはないようだが、人気商品3点がセットになった山田セット、かき揚げの卵とじ丼、ざるそば、ミニパンチ(もつ煮)を頂いた。かき揚げ丼はフニャっと頼りなく、ざるそばはうどん粉の方が多そう、パンチはメンマが入っているのが山田風。

あとで思うと940円はチト高いような…

食べ終わって出る頃には空席待ちのファミリーが数組並ぶ人気店だった。ご馳走さまでした。

 訪ねてみると所沢、浦和・大宮とは違った明るさを感じる町、西武線が新宿や池袋の空気を運んでくるのだろうか。米軍施設を背負っていながら中心街にはライオンズのペナントが飾られ、どこか誇らしげな表情を見せてくれる町だった。

AN049 SS018 0835-1320 669